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2023.08.10
Mitemite!

都市型水族館のあり方。

blogを読んでいただきありがとうございます。
日向です。

今月頭に、お休みを頂き
「AOAO SAPPORO」水族館の見学に行って来ました。

オープンは夏休みに合わせて7月20日
今回はプレオープンにお呼ばれいたしまて、久々の帰省

「AOAO SAPPORO」の入っている新総合施設
MOYUK SAPPORO(モユク)
アイヌ語で狸の意味だそうです。

というのも実はこの水族館当店も代理店でございます、
ADA監修のネイチャーアクアリウムが館内に展示されております。
ネイチャーアクアリウムが入っている水族館は
ポルトガルの「リスボン海洋水族館」
東京の「すみだ水族館」
そしてAOAO SAPPOROと今回の水族館で3つ目となりました。
https://www.adana.co.jp/jp/contents/nature_aquarium/index.html


改めてネイチャーアクアリウムとはなにか。
私はネイチャーアクアリウムの概念が好きだ。
レイアウトも好きだが、それ以上に考え方にはとくに共感する。


その水槽をみて美しいと感じ、全身で浴びた感動の中で
小さな命の循環を深く知りたくなる。

その先に何が見えてくるか。
表面だけではわからない哲学と自然科学がそこには可視化されているのだ。

それは訝しげに疑問を水草水槽そのものに投げかけてみると見えてくる。



ネーチャーパルダリウム水槽は
霧が出て、雲になり、雨が降り、太陽が照り
風が吹いて霧が晴れる仕様になっていた。
今回一番のコンセプトエコロジー水槽となっている。

都市型水族館という名前は、
すみだ水族館開園あたりから出現した言葉だと思う。
京都水族館やカワスイなんかもそうだろうが、
東京タワー水族館はとうの昔にそうだ、
池袋のサンシャインはビルの上にあんな水族館ができるなんて
都市型の最たるものだ。

要は海に隣接していない水族館とそれ以外を指す言葉として登場した言葉なのだろうが、
人工密集地に水族館を置く理由はいったい何のか?

どことは言わないが中心部で海水やイルカショーをして
世界から非難轟々を受けている水族館もある。

ようは海岸部と中心部では
水族館の在り方はまるで別物と考えなくてはいけない。
海岸部は「豊かな海水」
「豊富な種類」
「広い敷地」
日本にしかない学問である水産学を基礎としたサイエンスティックかつ
ファミリー向けの施設である。

かたや都市型水族館は街を発展させ住みよい地域にする
いわば公園が増えたようなものかもしれない。
「高い利便性」
「集中型コンセプト」
「ビジネスとのシンパシーが高い」
平日でも簡単に行けて現代人には悪い側面もあるが、
ヒントより答えを求められている水族館のように思える。

都市型水族館である理由
街の中にわざわざ水族館を作る理由はなんなのか?
それを語るにはまず水族館のあり方を知る必要があると思う。
我が国には「水産学」という学問がある。
実は水産学とは日本にしかないものだ。

水産学は食にも影響があるので、
ある意味何も関係ないと思っている方にも大いに関係しているところである。

日本人は水族館と動物園には一生で5回行くそうで、
遠足で1回ずつ
デートで2
子供ができてから1回大体こんなものらしい。
ところが都市型となるとどうだろう?
いつでもどのタイミングでも行きやすい。
市民はこのコンテンツをどう利用していくのか?

私は札幌生まれで札幌のことはよく知っているつもりです。
実は札幌には「街」と「町」がある。
いったいなんのことか?


札幌の中心部に行く事を「街に行く」という言葉で表すことがある
札幌市民なのに「札幌に行く」という不思議な感覚があるのだ。
ショッピング、映画館、そのほか娯楽やはり街に行かない何もできないのだ。
札幌市民の「街」という概念の中に
「体感しに行く」が組み込まれており、
この都市型水族館には全て詰まっている。
「都市型」という言葉はまさにぴったりなのである。

札幌市民は受け入れてくれると思います。
さて、都市型である理由はどこにあるのか?

この水族館の立地はまさに市民と観光客の動線。
夜は飲屋と観光が街を輝かせていますが。
昼はビジネスがむき出しだ。
中心部にある水族館の影響を考えてみた。
昼休み、どこも混んでいるカフェにはいるか、
年パスを買ってペンギンを見ながら休憩する穴場としては悪くない。
巨大水草水槽をみて部下、上司、同僚と会話する。

きっとグッドアイディアが出るでしょう。
自然とはそういう力があるものだと私は信じております。
水草水槽以外は、子供用に設定された低めの水槽たち

ベビー室もありがたい。
ペンギンたちやラボも見どころ満点だ。
 

  
都市型水族館の在り方は物議があるだろう。
それは見世物でいいのか?生き物のエンリッチメントはどうなるのか?


まったく別のものとして存在するべきだと私は思う。



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