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2024.11.14
Hinata's コラム

100年後に始めるAQUARIUM#12

アクアリウムに魅力を感じている方々にぜひ届きますように…

 

日頃よりご来店ご利用誠にありがとうございます。

EARTHの日向でございます。

 

「死ではなく命を感じてもらう」その2

植物の世界にも、さまざまな「時間」が静かに流れている。

大きな木々は、種から芽を出し、幹を伸ばし、太陽の光を少しずつ浴びながら長い年月をかけて成長する。

彼らの時間は、まるでゆっくりとした呼吸のようだ。

四季が巡り年輪がひとつまたひとつと増えていく。

それは生き急がない確かな営みであり、幾度の風や嵐を越えた「時間の積み重ね」によってのみ得られる強さだ。

 

一方、草花や小さな植物たちは、ほんのひと時の美しさと引き換えに短くも濃密な一生を送る。

春の陽射しが届けば、土の中から顔を出し、暖かい季節の間に花を咲かせ、急いで種を結ぶ。

そのリズムはどこかせわしないけれど、環境の変化に応じて即座に適応する柔軟さを備えている。

彼らは小さく、繊細であるがゆえに、土の温度や湿度のわずかな変化も見逃さず、自らの生命を繋げるタイミングを見極めるのだ。

大木と草花、彼らの違いは時間の流れそのものにある。

大木は環境の変化を受け止めながら、そこに根を張り、長い時間をかけてその地に存在し続けることに価値を見いだす。

一方で、草花はその瞬間に生きることに全力を注ぎ、次の世代へと命を引き継いでいく。

どちらも自然の一部であり、異なる時間の中で自らの生を全うする。

植物のサイズが違えばそこに宿る「時間」もまた、それぞれのリズムで刻まれていく。

植物や生き物の生態を通して、生命の力強さやその一瞬一瞬の輝きを見つめてもらうこと。

生命の一端に触れ、限られた時間の中でひたむきに生きる姿を知るとき、

死への恐れや無常感よりも、むしろその奥にある生命の美しさやたくましさが際立ちます。

 

植物が短い時間の中で精一杯に花を咲かせる姿、水草主体のAQUARIUMでも同じことです。

成ただ「生きる」こと自体の意味を教えてくれるかのようです。

 

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